旧友再会

 学生時代の友人と西船橋で飲む。

 学生の時からだが、上京するたびに頭痛に見舞われる。

 空気が悪いのか、雑踏に酔うのかわからないが、今回も

頭痛。

 まず、下宿で世話になった老夫婦をたずねる。

 おじさんは89歳、おばさんは85歳。低空飛行ながら、なんとか

やっているようだ。ジョニ黒の12年ものをもらう。

 おじさん、おばさんの息子さんは優秀で、リコーに入社し、

会社史上、最年少重役になりかけていたのに、亡くなっていた。

 老いたおじさん、おばさん・・・、息子さんの話を聞くに

つけ、人生が何のためにあるのか、よくわからなくなってきた。

 帰りの電車の中で、涙を止めることができなかった。


 午後7時に23年ぶりに旧友と再会する。不思議なことに、時間の

ギャップを感じない。昨日、一昨日、別れて、また、会ったたような感じだ。

 詳細は省くが、彼らと話していて、「なぜ生きるのか?人生っていったい何?

死ぬのになぜ生まれてくるのか?」という俺の疑問の答は、案外、身近

にあるような気がした(直感!)。

 時間をやりくりして、彼らに会って、話をして良かった。

 しかし、Sの野郎、酔っ払って、別れ際に俺の頭を小突きやがった。

酔いがさめるにつれ、だんだん腹が立ってきた。

今度会ったときには、泣かしてやる。