晴

 禁忌に近い領域に踏み込む勇気は天晴れだが、心底、共感はできなかった。

 死後に評価が高まる人がいるが、松下竜一さんもその例かな。

 行間から著者が好人物だと容易に推察できる。しかし、事件でなくなった方々、

そのご遺族、後遺症に苦しむ被害者の方々にも目を向ける必要があったのでは

なかったのか。

 罪を問われている連中は、皆、純粋で優秀だったのに・・・・・。

 もし、第二次世界大戦以前の総括を日本人の手できちんと行い、それを治世に反映

させていればこんなことにならなかったのでは・・・と思うのは、牽強付会だろうか。

 
 佐々木則夫、大道寺あや子、奥平純三や桐島聡はいまだに逃亡中となっているが、

もう当局か元味方に、始末されてしまっている可能性もあると思う。どちらの陣営から

も必要とされない存在。哀しいことだ。でも、案外、地方の小都市にいたりして。

 もう相当な年齢だが健在なら、一発やる可能性が高いと思う。願わくは、善良な市民を、

二度と巻き込まないでほしい。